こんにちは。アツエン編集部です。
昨今のエンジニアの中途採用市場における競争の激化、それによる採用単価の高騰により、新卒エンジニア採用が注目を集めています。
今回は、アツエン編集部が調査した「新卒エンジニア」の最新の採用手法をご紹介します。
「これからエンジニアの新卒採用を始めたい」「新卒採用を行っているがなかなか応募が集まらない」そうお困りの人事・採用担当者の方のお役に立てる内容となっています。
ぜひご覧ください。
新卒採用の市場について
新卒エンジニア採用の特徴
コロナウイルスの影響により有効求人倍率は多くの職種において一時的に低下しているものの、バブル後の経済停滞期やリーマン・ショック時のような低水準とはなっていません。
加えて、慢性的なIT人材不足の影響により、エンジニア採用は変わらずレッドオーシャンであると言えます。
その中でも直近の特徴的な傾向として、下記のデータのとおり統計調査を開始した2010年卒以来、「大手企業」と「中小企業」の求人倍率が初めて逆転しています(それぞれ0.86倍、1.14倍)。
▽大卒求人総数および民間企業就職希望者・求人倍率の推移
これは会社規模・知名度に関わらず、中小ベンチャー企業でも優秀人材を獲得できるチャンスであると言えるでしょう。
新卒エンジニア採用の注意点
スキル・経験での見極め
中途採用の場合はスキルや経験で見極めを行います。
しかし、新卒採用の場合はその多くが実務経験がない「未経験者」のため、「ポテンシャル」による見極めが必要となります。
この「ポテンシャル」という観点において、明確な基準を持てていないケースが多くあります。
スキルを習得するために努力ができる向上心なのか、周囲の人と円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション力なのか、ストレスに耐えられる忍耐力なのか。
現場の担当者も含めて、ポテンシャルの中でも具体的に「何を基準に何の要件を見極めるのか」言語化しておくことが重要です。
入社後の育成
採用された学生には入社後の育成が欠かせません。
プログラミングに関する専門知識を持つ学生は少数のため、学生の知識・経験のレベルに合わせた研修・OJTの実施が必要となり、多くの企業は新卒に対して約2~3か月研修を行っています。
新卒エンジニアならではの見極めのポイント・その後の育成までを見据えた観点で採用を行いましょう。
ここからは、実際に採用を進める上で多くの担当者が悩む「採用手法」について紹介します。
自社の採用要件・予算・マンパワーなどを踏まえて、最適な採用手法を選択しましょう。
新卒エンジニア採用手法7選
自社の採用ページ
学生が多くの会社を比較・検討する新卒採用においては特に、自社のブランディング・魅力付けが重要とされています。
最近は、自社のホームページだけでなく、無料のサービスを利用して自社の採用ページとする企業も増えています。
自社ならではの企業理念や社風・教育体制などの特徴が、学生に伝わりやすい採用ページを意識すると良いでしょう。
求人サイト
求人サイトは主に「掲載広告型課金」と「成功報酬型課金」の2つに分かれます。
学生に広く認知してもらい多くの母集団を形成するか、コストを抑えて少ない人数でも確実に採用するか、自社の予算や採用計画に合わせて使い分けることが重要です。
ワンキャリアクラウド(株式会社ワンキャリア)
- 東大生や京大生をはじめとした上位校の学生が多く利用
- 高いポテンシャルを持つ学生と出会える可能性がある
- サービスの中で魅力的な採用ページを作成できる
▽エンジニアの採用媒体をより詳しく知りたい方はこちら エンジニア採用のプロが教える!オススメの採用媒体12選と採用のコツ |
人材紹介・エージェント
以前は人材紹介は中途採用での活用が主流でしたが、最近は新卒や第二新卒の人材紹介会社も増加しています。
エージェントが自社の要件に合った人材を提案してくれるので応募対応の工数削減に繋がり、また求めている人材に出会える可能性が高くなります。
一方で、採用単価は他の手法と比較して高くなる傾向にあるため、予め費用対効果の観点も考慮した上で、採用したい学生のペルソナを設定しておくことが重要です。
レバテックルーキー(レバテック株式会社)
- プログラミング経験者に限定して学生を集客
- 即戦力レベルの新卒に出会える可能性が高い
- ITエンジニアに特化した人材会社のため専門性が高い
インターンシップ採用
2022年卒の学生のインターンシップ応募・参加率は、コロナウイルスの影響によりわずかに前年より減少しているものの、依然高い水準となっています。
▽インターンシップ応募率・参加率および平均応募社数・平均参加社数
エンジニア職においては特に、インターンシップ経由での採用が活発化しており、1日限りの職場体験型・中長期の就業型・ビジネスコンテスト形式など、様々な形式で開催されています。
企業側は新卒エンジニア採用において学生に対して「経験」ではなく「ポテンシャル」で見極める必要があるとお伝えしました。
インターンシップを行うことで実際に仕事に取り組む姿や他の社員の方とのコミュニケーションの取り方を確認することができるため、採用のミスマッチの軽減に繋げられます。
一方で、魅力的なコンテンツを企画・運営するために他部門の担当者にも協力してもらうなど、社内のリソースを調整する必要があります。
その点も考慮してインターンシップの内容や実施期間・回数などを検討すると良いと考えられます。
ダイレクトリクルーティング
人材紹介・エージェントと同様、以前は中途採用での活用は主流でしたが、採用市場が激化する中で新卒エンジニア採用においてもダイレクトリクルーティングサービスが拡大しています。
多くの魅力的な学生に対して能動的にアプローチできる一方で、メール文面作成のテクニックや返信が来た際の即時対応などが求められるため、担当者はそれなりの時間と労力をかける覚悟を持つ必要があります。
▽魅力的なスカウトメール作成のコツや心構えを知りたい方はこちら 年間70名のエンジニアを採用した人事が教える難しいエンジニア採用の攻略法 |
LabBase(株式会社POL)
- 理系学生に特化して集客
- 研究内容やプログラミングスキルなどポイントを絞った検索が可能
- 月額料金制のため採用人数を気にせずに利用できる
合同企業説明会
コロナウイルスの影響により、多くの合同企業説明会・イベントがオンライン開催にシフトしています。
会場が不要になったことで、開催自体のハードルが下がることや、地方を含む多くの学生から参加してもらいやすいというメリットがあります。
一方で、対面の説明会とは異なり「学生の反応が見えづらい」「個別に話しかけることができない」などのデメリットもあります。
オンライン開催ならではのアプローチの方法や伝え方を磨き上げましょう。
サポーターズ(株式会社サポーターズ)
- デジタル人材に特化
- 新卒エンジニア採用支援として日本最大規模の登録数
- 年間約200イベントを開催
リファラル採用
中途に限らず、新卒採用においてもリファラル採用が進んでいます。
ポテンシャルでの見極めが必要な新卒エンジニアだからこそ、内定者と近い志向性・ポテンシャルを持つ学生にアプローチすることができます。
一方で、リファラル制度はあるもののなかなか紹介が無い、という実態もあります。
新卒採用においては制度があるだけで「社員に認知されていない」「浸透していない」という可能性が高いため、積極的に社員や内定者にリファラル制度の紹介を行いましょう。
まとめ
新卒採用の中でも特に難易度が高いと言われるエンジニア採用ですが、学生から中小ベンチャー企業に対して注目が集まっている今がチャンスです。
ご紹介した7つの採用手法の中から、予算やマンパワー、採用したい学生のペルソナなどに合った最適な手法を使って、新卒エンジニア採用を成功させましょう。
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